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斜面の上の力持ち

斜面の上の力持ち

#エッセイ #地中図書館#ソーラーパネル

UPDATE 2024.06.01

こんにちは。地中図書館のご案内を担当している山名隆也です。

百年後芸術祭も終了し、これまで通りの営業形態に戻った地中図書館ですが、これからやってくる梅雨・夏の湿気に戦々恐々としています。

ご存知の通り、紙は極端な湿気と乾燥に弱く、このシーズンは細心の注意を払って温湿度の管理をせねばならないのです。しかしながら、地中図書館には外界と隔てる分厚い壁もなければ風除室もありません。そのため空調設備を24時間稼働させて、館内の空気を一定に保っています。

さて、ここでポイントなのが24時間稼働させていること。一般的に考えると、それほど長時間稼働させていれば途方もない金額の電気代がかかります。

その問題点をクリアできているのは、KURKKU FIELDS には頼もしい存在がいてくれるからなのです。

その名もソーラーパネル。

すり鉢のような形の KURKKU FIELDS ですが、その北側の斜面に約4000枚、cocoon の裏手側の斜面に約4000枚の合計8000枚を超えるソーラーパネルが存在しています。

これらのパネルが発電した電気は、地中図書館だけでなく場内のあらゆる場所で使用されており、KURKKU FIELDS を運営していく上でとても重要な役割をになっています。

まさに「縁の下の力持ち」な存在です。

実際に KURKKU FILEDS のソーラーパネルを見たことがある方は、その時に感じた規模感やパネルが整列した姿を思い出してください。

8000枚のパネルから発電できる量をわかりやすく換算すると、一年で約600世帯分。

それを多いと思うのか少ないと思うのかは人それぞれですが、是非、太陽光発電のメリットとデメリットを考えるきっかけとしてください。

また、太陽光発電と聞くと天候に左右されるというイメージを持つことも多いかと思います。

実際に晴れの日の日中と雨の日では発電量が大きく変わりますが、それに対して KURKKU FIELDS では蓄電池を使用することで安定した電気の供給を行っています。

発電したものの使わなかった電力を蓄えておき、悪天候の日や夜間に使用するという仕組みです。

今回お話ししたエネルギーに関する取り組みは、自然や食べ物に対しての取り組みと比較すると、目に見えずわかりにくいものです。

スイッチを入れてみないと電気が流れていることはわかりませんし、太陽光エネルギーが電力へ変換される瞬間は人間の目では見ることができません。

この「目に見えない」という点が、エネルギー問題やその対策が世の中に浸透しにくい原因のような気もします。

だからこそ、ソーラーパネルや風車、ダムなど「エネルギーの代わりに目に見える」ものに対して敏感でありたい。

そんなこと思いながら館内の温湿度計を確認する5月中旬曇りの日でした。

※ 写真は後日天気の良い日に撮影しました。

山名隆也RYUYA YAMANA

1999年鳥取県出身。奈良大学卒業。大学では仏教美術について研究していたが、本好きが高じて書店に就職。その後、perusシェフである兄から誘いがあり2023年4月 KURKKU FIELDS に入社。本を通した人間成長、知識の伝承・探究というものに価値を見出している。

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