レストランを抜け出し、自然の中で料理する
UPDATE 2025.4.30
みなさんこんにちは! KURKKU FIELDS の perus の小髙です。
perus では普段のランチやディナー以外でもイベント出店や出張料理など、レストラン内だけに留まらずKURKKU FIELDS 外に飛び出し農場の食の豊かさを日々伝えております。今回はそんな perus の活動のひとつのご報告と、新たな取り組みをされているワイナリーさんのご紹介をしたいと思います。
3月某日、千葉ワイナリーさんのワイン畑でのお食事会が開催され、料理提供を perus が担当させていただきました。

千葉ワイナリーさんは千葉市初のワイナリーであり、建築や不動産を主に手掛ける株式会社トミオさんが運営されています。トミオさんは千葉市若葉区高品にて 「TOMIO VILLAGE」 を運営し、建築だけに留まらず家具の販売やカフェ、美容院や花屋など、地域のライフスタイルまでをも作り上げる素晴らしい取り組みをなされています。
実は私の現在の実家が千葉市なのですが、千葉市は農業や工業が盛んであってもいわゆる「名物」や「名産」と言えるものがほぼありません。
その中でトミオさんは、「千葉市」として長く続いていくモノづくりをしていきたい、という思いから「100年先まで代が変わってもワイン産地として愛され続けられていく」ことを目指しています。葡萄(ぶどう)づくりからのワインづくり、「オール千葉市産ワイン」を目標に掲げた千葉ワイナリーはこうして生まれました。
栽培醸造責任者の大塚裕敬さんは、飲食店での経験と千葉を代表する名酒販 「IMADEYA」 での長年の経験を持つワインのスペシャリスト。千葉のワイン文化発展のために長年尽力されている方です。
記念すべきワイナリーの植樹式で料理提供をする、という大役を KURRKU FIELDS の perus が務めさせていただいたのも、この大塚さんと私、小髙との繋がりからでした。誠にありがとうございます。
今回は圃場『ヴィンヤード』での料理提供ということでワイン畑に穴を掘り、その中で野菜に火を入れる土中料理や、トミオさんの未加工の建築端材を薪の代わりの燃料として使用するなど、ここでしかできない料理やperus らしさにこだわりました。


ワイナリーを応援する方々の植樹作業後のお楽しみであり、ワイナリーのスタートをお祝いするためのお料理たち。捨てられるはずだった建築端材で豪快に火を入れる猪の半身焼き、土中でゆっくりと蒸し焼きになった KURKKU FIELDS の野菜達、採れたての山菜や水揚げされたばかりの新鮮な内房総の鮮魚など、音楽が奏でられながら美味しいワインとお食事をワイン畑で楽しんでいただく、すばらしい植樹式となりました。

今回植樹された葡萄樹たちが実となりワインになるのはおよそ3年後。完成したワインとお料理のペアリングに夢を膨らませながら、僕たちも完成を心待ちにしています。

perus として取り組みの一部をご紹介させていただきましたが、僕たちにとって料理はテーブルの上やレストランの中だけで作られるものでは無く、様々な食材や人々、そして自然が紡ぎあうひとつのストーリーのようなモノだと考えています。
レストランを飛び出しさまざまな環境や個性に触れることで、「ひと」だけでなく食材や土地がつながり、地域として、さらに文化として千葉の食文化が発展していく。
2025年、4月から perus では宮城シェフを加えたダブルシェフ体制となり、より KURKKU FIELDS の多様性を表現するお料理達に磨きがかかっております。
これからも perus では「美味しいのその先」を突き詰めて邁進して参ります。是非ともイベントでもレストランでも perus のお料理を楽しんでいただけたら幸いです!

千葉県出身。調理師学校卒業後、都内にて料理人として働いたのち、フランス研修時の本場のワイン文化に惹かれ、酒全般の小売業を経てサービスマンに。軽井沢、松本、金沢、南魚沼とローカルでの仕事を経て cocoon のオープンスタッフとして従事。