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正しく食べる — Eating Well

正しく食べる — Eating Well

#レポート

UPDATE 2024.11.30

こんにちは、中村圭です。

KURKKU FIELDS 5周年イベントでは3日間にわたり全9回のトークセッションが開催されました。その記念すべき初回セッションは『正しく食べる』をテーマに展開され、私もモデレーターとして参加させていただきました。

しかし当日はあいにくの雨で、来たかったけど来れなかったという方も多いかと思います。なので今回は、トークセッションでどのような対話が繰り広げられたのか、その一端をお届けします。

まずはじめに、初回のテーマであった『正しく食べる』は、アウトドア製品を製造・販売するパタゴニアの創業者のイヴォン・シュイナード氏が冊子『Patagonia Provisions Journal 2020』の中で語っており、原文では「Eating Well」と表現されている言葉です。

トークセッションは、パタゴニアの食品事業である “プロヴィジョンズ” のディレクター近藤勝宏さんをゲストにお招きし、KURKKU FIELDS の佐藤剛さんとの対談形式で始まりました。5周年イベント初日で緊張していた私でしたが、近藤さんの大きな笑顔と自然体な人柄にリラックスして進行できました。

最初はパタゴニアと食についてのお話しから。

これまでパタゴニアは丈夫で長く使えるアウトドアのウェアを製造・販売し、独自の路線でできるだけ環境負荷をなくし、自然と共生するビジネスを展開してきました。しかし、「本気で地球を守るためには食を通した活動が必要である」と、プロヴィジョンズを立ち上げたそうです。とはいえ、まだまだパタゴニアと食の関係性をご存知でない方も多く、お客様も初めて聞いたという反応をされていた方がほとんどでした。

近藤さん:
プロヴィジョンズでは『リジェネラティブ・オーガニック』を推進しています。これはオーガニック農業を実践し、さらに気候変動と戦うために土壌の健康を高めることを優先する農業の取り組みです。パタゴニアは、いくつかの団体と『リジェネラティブ・オーガニック認証』というものをスタートさせていて、農場が認証を取得するためには、土壌の健康、動物福祉、労働者に対する公平性の点で基準をクリアする必要があります

このように、農業が持続可能であるだけでなく、生態系全体の改善に貢献することを重視した土地の管理や農業手法を推し進めているのだそう。そんな取り組みを行うプロヴィジョンズをご紹介した上で『正しく食べる』とはどういうことか話していきました。

近藤さんは、食品事業に関わるまで食を強く意識して生活していたわけではなかったそうです。しかし農業や食材など食について深く理解することで、身の回りにも確かな変化を感じたとのこと。そのことを心底嬉しそうにお話しされていました。

近藤さん:
自分の食べるものや食生活に変化があり、その結果自然と体重が落ちたんです。そうしたら趣味のサーフィンのパフォーマンスが上がりました。

剛さん:
うちは母親がオーガニック野菜を使ったレストランをやっているので、子どものころから有機野菜は身近にあった。一方でファーストフードは絶対にダメという母親ではないから、時には友達と食べにいくこともOK。友人と過ごす大切な時間だから、楽しめば良いという方針だった。

おふたりのお話しを聞いていると、やはり日常生活と一体になっているものだからこそ、人それぞれに食との関わり方があるのだなと実感しました。

トークセッションを通して特に印象的だったのは、近藤さんがおっしゃっていた「本当に美味しいものを追求したら『正しく食べる』につながっていくのではないか」というメッセージです。

近藤さん:
本当に美味しいものを作るためには地球環境にも生産する人にも優しくあることが必要で、それが再生的なプロセスにつながっていくと思います。

『正しく食べる』ということは、きっと人によって、場面によって変わるものかも知れません。ただ、それぞれが自分や地球にとって『正しく食べる — Eating Well』とはどういうことかを考えてみること、それが大切なのではないでしょうか。

長くなってしまいましたが、最後に少しだけ商品のご紹介です。

マーケットではプロヴィジョンズのビールやシーフードの缶詰、パスタ等を取り扱っています。私自身は中でもサステナブルな漁業により缶詰になったサバのおいしさに驚いたことを覚えています。そしてパスタは、世界で初めて『リジェネラティブ・オーガニック認証』を取得したものです。

ぜひ『正しく食べる』を考えるきっかけとして味わってみてください。

中村圭KEI NAKAMURA

大阪市出身。関西学院大学総合政策学部卒業、イタリア食科学大学大学院修了。10年ほど大学職員として学生の海外派遣や留学生のサポートを行う。その中で異文化理解やソーシャルインクルージョンに食が深く関わっていると感じ、スローフード運動発祥の地へ留学。季節のものをシンプルにいただくイタリアの暮らしを気に入り、KURKKU FILEDSにイタリア文化に通じるものを感じ、2023年に入社。

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