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谷津田プロジェクト始動! 〜人と自然の共生モデル〜

谷津田プロジェクト始動! 〜人と自然の共生モデル〜

#レポート #谷津田プロジェクト

UPDATE 2025.5.31

みなさんこんにちは、新井洸真です。突然ですが、KURKKU FIELDS ではこの5月、今まで行っていなかったとある農業を始めました。日本人なら馴染み深い、と聞けばすぐにわかると思いますが⋯そうです、水田でのお米作りがスタートしました!

約2年前から水を使わない節水栽培は行っていたのですが、田んぼに水を張った栽培は初めての挑戦。ということで、今回はそのご報告とともに「谷津田(やつだ)での稲作」にかける想いを紹介していきます。

まず、新たな稲作の舞台は谷津田です。谷津田とは「丘陵地や台地の谷間にある湧き水を利用した小さな田んぼ」のことで、日本では特に関東地方や房総半島などに多く見られる、人と自然が共生した伝統的な農業地形です。

斜面の林や草地、そこに人の手によって整備された水田(水)があることで様々な生き物が生息することができ、豊かな生態系を形成します。

しかし、谷底という狭く不規則な地形は機械を用いた効率的な農業と相性が悪く、現在ではその多くが耕作放棄地となり、本来の姿を失いつつあります。

KURKKU FIELDS すぐ側の猪沢(いのさわ)と呼ばれる谷津田も10年近く耕作放棄された場所でした。

下の写真を見てもらうと一目瞭然なのですが、左が2009年、まだ谷津田が利用されていた時のもので、右が2025年5月に撮影したものです。谷津田を取り囲む林や草地の整備も疎かになり、田んぼがあった形跡すらわからなくなっているのが伝わると思います。

実はこの谷津田は単純に KURKKU FIELDS のすぐ近くにある、というだけではありません。水源地である山が私たちの所有する土地であり、場内に降った雨水や排水の一部も流れ込んでいます。

私たちはこの谷津田を整備し直して豊かな生態系を育むとともに、美味しいお米を作ることで、KURKKU FIELDS が目指す「循環」のシンボルとして機能させたいと考えています。

5月に開墾や代かき(田んぼに水を入れ土を均等にする作業)、田植えを終え、まさにスタートしたばかりの谷津田プロジェクトですが、すでにこの環境を活かしてやりたいことがたくさん浮かんできています。

具体的にはお客様と一緒に田んぼを運営したり、里山の整備や豊かになっていく環境を活かした教育プログラムをしたり⋯田んぼや周辺の環境、そして自分たちの食べ物を「つくる」、その「豊かさ」をお届けできると考えています。

早速7月12日(土)、13(日)にはKURKKU FIELDS MENBER SHIPに加入いただいている方を対象とした参加型プログラムを開催予定です。開墾を中心に、谷津田再生の第一歩となる取り組みを行う予定ですので、この機会にぜひご参加ください。
詳細は追ってオフィシャルサイトや、会員向けメールマガジンでお知らせいたしますのでお楽しみに。

冒頭でも触れた通り、米作りとしてはこれまでにも乾田直播の節水栽培を行ってきました。こちらも稲作の舞台は田んぼですが、水を張らないため、農業従事者の負担の軽減やメタンガスの排出量削減に繋がる栽培方法です。

働き手と環境、ふたつの問題に対処できるので「これからの農業」「未来の農業」のモデルケースとして捉えています。

対して谷津田での栽培は「受け継がれてきた伝統や人が育んだ生態系を次代に伝える」ことや「人と自然の共生」のモデルケースです。

私たちはこの2種類の稲作を軸に、今後も「農業の新しい形と価値」を発信していきます。

谷津田の様子は公式インスタグラムで随時公開予定ですので、少しずつ蘇っていく姿をお楽しみください。

新井洸真KOMA ARAI

1992年長野県小谷村生まれ。東京学芸大学で教員免許を取得後、筑波大学大学院に進学しアウトドアレジャーを専門に学ぶ。2017年株式会社 KURKKU 入社。タイニーハウスビレッジでの宿泊体験事業をはじめ、施設全体の運営を担う。木更津の地域住民とのコミュニティ形成にも注力。

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