育てる服、育てる暮らし。 -藍畑を訪ねて、お気に入りを天然藍で染め直そう。-
UPDATE 2026.09.29
はじめまして、こんにちは。
下道 千晶と申します。
普段は俳優・モデルとして活動しながら、
藍染めでの染め直し「meets BLUE project 」の活動を立ち上げ、今年で11年目になります。
そしてこの春、新たなチャレンジが始まりました。
ご縁をいただき、
KURKKU FIELDSで藍畑を耕しながら、
染め直しをご提供するプロジェクトに参加することになったのです。
俳優・モデルをしながら、藍畑を耕す。
自分で書いていても、なかなか不思議な組み合わせだなぁ、と思います。
けれど、私にとっては自然なことで、必然的なことでもあったりします。
というわけで、これからKURKKU FIELDSの場内で
ひょろりと細長い人がいたら、それは私かもしれません。
神出鬼没ではありますが、見かけた際にはどうぞお気軽に声をかけてくださいね。
さて。
今回のこのプロジェクト、
藍を育てるところから染めるところまで一貫して携わることは、
実はずっと私の心の中にあり、いつか叶えたいと思っていたことのひとつでした。
個人では、なかなか実現が難しかったことが、
KURKKU FIELDSの皆さまと一緒に
一歩ずつ一歩ずつ現実になっていったこと、感無量です。
この場を借りて、一緒にこのプロジェクトを作ってくださっているKURKKU FIELDSの皆さまにお礼を伝えさせてください。ありがとう!

そして、今回初めてのワークショップ開催にあたって、
住友林業さまご協力のもと、
住友林業と一緒に家を建てたり、リフォームをされた皆さまと
藍の畑を巡り、染め直しをする半日を過ごしました。

私はこのワークショップを作るときに
ふと考えたことがあります。
家は、建てた瞬間に完成するものではなくて、
そこに暮らす人と時間を重ねながら、
少しずつその人らしい家になっていく。
それって、服や道具も同じなんじゃないかな、と。
そんな暮らしの積み重ねに思いを馳せながら、
KURKKU FIELDSの皆んなと作ってきたワークショップ。
今回は春から耕してきた藍畑を訪れ、
畑で育つ藍を見て、触れて、染め直しをしました。

染めたものが空気に触れて、
緑がかった色から少しずつ青へ変わっていく様子を
興味深く見てくださったり、
絞りをほどく瞬間には「わぁ!」と声が上がったり。



とても印象に残ったのは、
夫婦で参加してくださったお二人の感想。
それぞれ自分のものを染めるはずが、
実際にやってみると思ったより難しく、
声を掛け合いながら、
いつの間にか二人での共同作業になっていました
とのこと。

そんな姿がとても微笑ましくて、
暮らしって、こういう小さな支え合いや工夫の積み重ねなのかもしれないな、
と思いました。
同じ藍で染めても、一つとして同じ色にはならない。
そして今日生まれた色も、ここで完成ではありません。

着て、洗って、使って、
時間とともに少しずつ色を変えながら、
その人の暮らしの中で育っていく。
たくさんのものや情報に囲まれて、
新しいものへ、新しいものへと
アップデートしていくことを急かされるように感じる今。
だからこそ、
一つのものと長く付き合うこと。
手をかけながら、服を育て、道具を育て、
暮らしを育てていくこと。
そんな豊かさが、少しずつ広がっていったらいいなと思います。
ご一緒してくださった皆さま、
素敵な時間をありがとうございました。

まだまだ、始まったばかりのプロジェクトです。
これから季節が巡る中で、
藍がどんなふうに育っていくのか。
そして、そこから生まれた色が、
どんな人のもとへ渡っていくのか。
私自身も楽しみにしながら、
この場所での日々を綴っていけたらと思います。
それでは、またKURKKU FIELDSのどこかで。


俳優・モデル・染色作家。
俳優・モデルとして映画、ファッション、広告などに出演する傍ら、藍染めによる染め直し「meets BLUE project」を立ち上げ、今年で11年目を迎える。
「すぐ買い替える」のではなく、手をかけながらものと長く付き合うことを大切に、藍染めや染め直しを通して、ものと暮らしの新しい関係を提案。ワークショップや講演、トークイベントなどを通じて、自然やものとのつながりを感じられる時間を届けるなど、ライフスタイルに根ざした活動を行っている。