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ある日の KURKKU FIELDS
焼いている人たちの心持ちは必ずケーキに現れる。

焼いている人たちの心持ちは必ずケーキに現れる。

#コラム #シフォンケーキ#たまご

こんにちは。

シフォンケーキを担当している小林真理です。

KURKKU FIELDS でシフォンケーキを焼くことになったのは、たまごをたっぷり使ってつくるシフォンケーキが、ここのたまごの味を引き出すお菓子としてふさわしい、という考えからでした。2年間、毎日毎日たまごを触り、ケーキを焼いていると、それ以上の意味を、実感を持って感じられるようになりました。

たまごの元気がいいと、つくるのが楽なのです。そして楽だとつくるのが楽しく、楽しくつくるととっても美味しい。

どういうことかご説明しますね。

もし、たまごに元気がなかったら、このたまごをいつものケーキが焼ける状態に持っていかなければならない責任と失敗することへの不安が芽生えます。季節によってたまごの状態が違うのはもちろんなので、細かい調整はいつでも欠かせないのですが、極端に白身に力がないと、その力を引き出すために、いつもより多くの神経を使います。ひと時も目を離さずミキサーにかかった白身を観察し、ここだ!というタイミングで砂糖を入れていく。泡だてが足りなくても多くても、砂糖を入れるタイミングが早くても遅くてもいけなくて、泡だてが終わったら時間との勝負ですぐさま型に流し込む。

それはそれで楽しいのですが、理想は無理な緊張をしないで楽しみながら働くこと。焼いている人たちの心持ちは、必ずケーキに現れ、お客様にも伝わると思っています。

たまごが元気だったら、ストライクゾーンが広いので、ポイントを抑えれば過度に神経を使うこともありません。メレンゲに手を入れた時の感触も、「お!いいね!」と言う触り心地のことが多いんです。仕上がった生地もぷるんとして、焼く前からおいしそう。厨房ではよく、「今日の生地、かわいいね」なんて話しています。

シフォンケーキに限らず、KURKKU FIELDS で提供する食べ物は、つくり手である私たちの状態を映し出す鏡です。ご機嫌につくって、ご機嫌な笑顔を広めていけたらいいなと思っています。次にシフォンケーキを食べるときは、そんなこともふと思い出していただけたら嬉しいです。

小林真理MARI KOBAYASHI

1987年東京生まれ。上智大学卒業。カリフォルニア留学時代にマーケットやオーガニックスーパーに触れ、新たな食の流れに触れる。総合商社で7年勤務する傍ら、2017年に「出会いと暮らし」をテーマにしたマーケット「SUORA CAFÉ」を主宰。2018年より KURKKU FILEDS 創業メンバーとして入社。

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