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千葉県木更津市

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真冬のにんじん

真冬のにんじん

#コラム #にんじん#農業

UPDATE 2022.2.1

こんにちは。

クルックフィールズの農業部門「耕す」の農場長・伊藤雅史です。

今日は、クルックフィールズの農場で1番多く栽培している野菜「にんじん」について書きたいと思います。

木更津の地でにんじんを栽培し始めて12年目になりますが、青空の下、茶色い大地から緑の葉っぱを引き抜くと出てくるキラキラしたオレンジの輝きには、毎年惚れ惚れします。

クルックフィールズに来たらにんじんを必ず買って帰るという人もいるほどおいしいにんじん。実はおいしいにんじんをつくるために「にんじん専用畑」を用意しているんです。

一年中野菜が栽培できる千葉県では、同じ畑で2回野菜を育てることが良くありますが、にんじんの畑だけは年に1回の栽培にすることで完璧な準備を行います。

不足している栄養を循環資源の堆肥を投入することで補い、そのあと、緑肥と呼ばれる牧草を育て、それを収穫せずに土に還元することで栄養も微生物も土の中に蓄え、満を持して、にんじんを栽培するのです。

にんじんができるまでの準備は、畑づくりだけに限りません。11月~4月に出荷する、冬が旬のにんじんは、真夏の8月のお盆の頃にタネを撒きます。野菜栽培の第一歩は「発芽」です。芽が出ないと生育もしないし、収穫もできません。

芽を出すために夜中まで水をまき、灼熱の夏に綺麗に生えそろったニンジンの若葉を眺めていると、涙が出るくらい感動し、ホッと安心するんです。そのあと、すごい勢いで葉っぱが伸び、秋雨と台風を乗り越え、寒さの力で甘みを蓄え、ようやくおいしいにんじんが収穫できます。

真冬の朝の収穫は、どんなに靴下を厚く重ねても、足が痺れてしまって感覚がなくなるほどの寒さですが、にんじんの葉っぱに付いた霜はまるでアート作品のようで美しく、早朝の畑にいられる生産者だけが見られる特別な景色です。野菜や自然は、本当に美しく豊かです。


あ~、自然とともに過ごし、自分がつくった食材で旬を感じられるなんて農業って最高だな! 

そんなことをしみじみと感じ、それでもやっぱり春が待ち遠しい農場長でした。もうそろそろ、長く寒い冬が終わり、春が訪れます。

伊藤雅史Masashi Ito

KURKKU FIELDS オーガニックファームの農場長。大学時代に kurkku の最初のレストランである「kurkku kitchen」にてサービススタッフとして勤務。そこで「野菜の美味しさ」と「農業の世界」に感銘を受け、千葉県鴨川市で自然農法の修行をする。その後「ap bank」に入社し ap bank fes のフードエリアなど担当。その後「耕す木更津農場(現在の KURKKU FIELDS )」立ち上げメンバーとして2010年から有機農業一筋で駆け抜けてきた。

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