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持続可能なイベントの在り方を模索して ~より良い未来を描くGW ~

持続可能なイベントの在り方を模索して ~より良い未来を描くGW ~

#コラム #LOOP STATION

UPDATE 2025.5.31

循環の仕組みづくりと体験コンテンツの運営を担当している高橋です。今年のゴールデンウィークは、ゲストや出店者の方々のご協力のもと農業・食・アートにちなんだ体験やお料理でお客様をお迎えしました。

そして KURKKU FIELDS では、この3つに加えてもう1つ体験できることがあります。

それが循環です。

僕たち人間が生きる上でどうしても出てしまうゴミや汚れ、それらに人の手を積極的に加え、再利用・資源化したり、環境に負荷がかからないように自然に戻したりし、その自然から、また恵みをいただけるよう取り組んでいます。例えば「食べる」ことで出る生ゴミや野菜クズは、堆肥に変えて畑に撒くことで、新しい野菜を育てるための栄養となります。そうするとまたおいしい野菜が食べられるのです。

KURKKU FIELDS のような施設では一般家庭の数10倍のゴミや汚れが生じます。

ゴールデンウィークのような大型連休・イベントとなるとさらに2倍近く生じてしまいます。

このことに目を背けず「循環型施設」として恥ずかしくない在り方を常に模索してきましたが、その取り組みの一環として、ゴールデンウィーク中に「LOOP STATION 〜それは、ゴミか資源か〜」を設置しました。

今回はこの「LOOP STATION(ループステーション)についてお話しします。

LOOP STATION とは、いわゆるゴミステーションのことです。

しかし、捨てられる物は紙や木材・プラスチックなどさまざまなものでできており、中にはリサイクルできる資源となるものがたくさんあります。それらをひとまとめに「ゴミ」と呼ぶのはどうなんだろう?ということで、僕たちはこれを「LOOP STATION」と名付けました。

ゴールデンウィーク期間中は使用済み容器と食べ残し、カトラリーの分別を促す目的で出店エリアのすぐ近く

設置し、ここで分別された資源がどのように循環していくのかをお伝えする展示スペースも設けました。

まず食べ残しや生ゴミはなるべくお持ちこ帰りいただきます。そして期間中に使用されたカトラリーは木製or竹製なので、こちらも生ゴミなどと混ぜて堆肥にします。

最後に容器ですが、こちらはバガス容器と呼ばれるものを使用しした。バガス容器は粉砕して牛糞と混ぜることで堆肥になり、畑に撒くことで野菜やフルーツ等の栄養分となります。写真は回収されたバガス容器と、それを粉砕する様子です。

バガスとは、サトウキビを絞って砂糖を抽出した後に残る、葉や茎などの搾りかすのことです。これまでは産業廃棄物(ゴミ)として扱われてきましたが、近年では紙や燃料などさまざまな用途で活用されてきています。

KURKKU FIELDS では、校外学習やイベントが開催される時に、バガス容器での提供を続けてきました。

そして、今年のゴールデンウィークはこの循環の環(わ)を広げていくために、出店してくださったみなさまにも、バガス容器の使用と回収をお願いしました。

僕たちが普段使用している容器だけでは足りないので、環境に配慮した食品容器を取り扱っておられる「株式会社折兼」様にもご協力いただき、実現することができました。

折兼様からコメントもいただいたので、こちらで紹介させてください。

LOOP STATION 〜それは、ゴミか資源か〜 の取り組みに参画できたことをうれしく思います。「手放す前に、ちょっとだけ考える」は、とても大切なことで、これにより循環につながる可能性が一気に高まると思います。今後もこのような LOOP を広げていきたいです。

株式会社折兼様、本当にありがとうございました。

このように、企業や地元のお店と協力しながら循環の環を広げていきたいと思います。

また、お越しいただいたお客様にも、資源の分別という形で多くのご協力をいただきました。

心から感謝申し上げます。

これからもイベントなどで LOOP STATION を設置する予定です。これを利用した人が「普段暮らしのなかで出てくるゴミが実は資源かもしれない」や「ゴミにならないもので代替できるかもしれない」と感じていただけるよう工夫をしながら、より良いものにしていきます。

※ LOOP STATION で分別された資源が循環していくステップ。

【 バガス容器 】
① 循環チームが粉砕
② 農業チームが牛糞と混ぜ込む
③ 微生物による分解/堆肥化

【 食べ残し 】
① 回収&軽量
② 落ち葉やウッドチップと混ぜ込む
③ 微生物により分解/堆肥化

【 カトラリー(木製や竹製)】
① 粉砕
② 食べ残しや野菜クズ、落ち葉と混ぜ込む
③ 微生物により分解/堆肥化

堆肥化したものが畑に撒かれ、そこで育った野菜がまた場内の飲食店舗や体験で使用されます。

高橋集Shu Takahashi

1996年千葉市生まれ。

障害のある子どもの教育を専門とし、特別支援学校・小学校で勤務。不登校の子どもの学習支援事業を経営したのち、2023年に入社。循環の仕組みづくりと体験コンテンツの運営を担当している。

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